Whenever You Call 【Snow Man】

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渡辺side







一旦撮影が終わったら少し楽屋で休ませよう。

そんな俺の計画はすぐになくなった。


終了の声がかかると、隣にいたAは崩れ落ちるようにしゃがみこんだ。





「おい、A」

「Aちゃん？大丈夫？」

「A、聞こえる？」




すぐに他のメンバーも駆け寄り声をかけるけど反応はない。

一緒にしゃがんでAを覗くと、目をギュッとつぶって俺の服を掴んでいない方の手はお腹を押えている。




とりあえず楽屋まで…そう思っていると、Aの呼吸が少しずつおかしくなる。

そこから悪化するまで時間はかからず、あっという間に過呼吸になってしまう。






「っは、はっ、はぁ…」

「A？俺の声聞ける？反応出来なくていいから、俺の声聞いててね？」

「…っはぁ、」


返事や反応こそないけど、周りの声は聞こえている気がして耳元でなるべく刺激のないように優しく話しかける。





「大丈夫だから、ゆっくり息して。」




声をかけながらゆっくり背中をさする。

すると照もしゃがんで一緒に呼吸を促してくれる。


その甲斐あって、だんだん落ち着いてきて。






「A、聞こえる？反応出来る？」

「…ん」




そう聞くと、わずかだけど声が返ってくる。


そのあとゆっくり目を開いて、小さな声で

「ごめんなさい。」

と謝ってくる。




「ん、謝らなくていいよ。立てる？」


手を差し出せば小さな手を伸ばしてくるけど、その手はさっきの過呼吸の影響なのか、服を掴んだ形のまま痺れて固まってしまっている。



「ははっ、固まっちゃったね。手貸して？」


両手でその手を包んで優しく解してあげる。


少しずつ治ってきたけど、立って歩くのはまだ厳しそう。






「とりあえず楽屋行こうか。A、ちょっとふわっとするよ。」

そう一声かけて、照がお姫様抱っこしてくれてAを楽屋まで運んでくれた。








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