Whenever You Call 【Snow Man】

言えないこと*青(過呼吸) ページ28

岩本side





今日は10人で雑誌の撮影。

近くのジムでトレーニングしてから楽屋に向かう。


楽屋に入った俺の姿を捉えるやいなや、翔太が俺の元に近づいてくる。






「A、たぶん体調良くないと思うから」




ソファでぼーっとしている本人に聞こえないようにそう耳打ちしてきた。

翔太は興味なさそうに見えて、なんだかんだAの不調に一番に気付くことが多い。









「聞いたの？Aに」

「軽く聞いたけど、何もないって若干不機嫌。」

「まじか…まぁフォローしていこう」




あまりしつこく探ろうとすると余計に逆撫でするだけだし、とりあえず大丈夫そうなうちは見守っておこう。

自分から言えないにしても、そろそろ聞かれたら認めるくらいはして欲しいんだけどなぁ。








全員分の着替えとヘアメイクが終わって、スタジオに移動して皆での撮影が始まる。

撮影中チラッとAの方を見るけど、いつの笑顔だし特に変わったことはなさそう。



そう思ってたけど、しばらくすれば時々顔をしかめ始める。

Aの隣にいて、俺より早くその変化に気付いた翔太が何やら声をかける。


その翔太に言葉にAはニコっと笑って首を振る。
きっと大丈夫だって言ってるんだろう。


普段仕事中には笑顔を崩さないAだから、表情に出てしまっている以上、大丈夫なわけはない。








「はい、全員のカットは以上です。次深澤さんから個人カットお願いしまーす。」


10人での撮影の終了を知らせる一言に安心したのか、カメラマンさんがそう言うと翔太の袖を掴みながらしゃがんでしまった。







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