雪のように、儚い君を。~3~

リアコな彼 ページ9

．


「さっくん運転ありがとね。」

佐「ぜーんぜん！」


めめの家に到着。
なんだか想像してたよりも大人数で、騒がしい大変な夜になりそうな予感しかしない。

ファンのみんなから言われている、いわゆる3Bの彼ら＋アニメオタクと兼ねてる彼。

私一人では束ねられる自信がありません。
グループの中で割としっかりしてる照くんと阿部くんとラウちゃんはいないし、舘さんがいたら料理も手伝って貰えたのにいないし…。待てよ、康二くんが居ないってことは、これ後で知ったら「何で呼んでくれへんかったん！」って怒る未来しか見えない…。

恐ろしい夜だ…。


深「なぁにぶつぶつ言ってんの。」


ふっかさんが後ろからずっと現れて、私の手からスーパーの袋を持ち去った。


深「半分こな。持ってやるから早く行くぞー」

「あ、うんっ。ありがと。」


さらっとこういうことしちゃうのは、やっぱリアコの要因だろうなぁ。この人はモテる動きをしてるんだよな。
…それも、驚くほど自然に。


ーﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ


目「あ、いらっしゃい。入って入って」

「お邪魔しまーす」

佐「わーーー！！めめん家ひっさびさーーー！！」

渡「近所迷惑だろwうるせぇw」


さっくんは真っ先に家に上がって走り回ってる。
その後をふっかさんと翔太が追いかけてもう盛り上がってる。男子高校生みたいな騒ぎ方してるな(笑)

私が玄関でブーツを脱ぐのにもたついたいると、めめが荷物を持ってくれた。


目「来てくれてありがとね。」

「ううん、呼んでくれてありがと。…ねぇでも、めめ？」

目「ん？」

「なんか思ってたのと違うというか…翔太呼ぶのも嫌がってなかった？めめ。なのにこんなにたくさん呼んだの？」

目「記事が出てから、たぶんAもめちゃくちゃしんどかったでしょ？だからもう、あんな思いして欲しくないから。そりゃ2人が良かったよ？でも、Aが嫌な思いするのみたくないし…。」


私が思い詰めて彼らを避けていた期間、きっと1番心配してくれて1番傷ついていたのはめめだ。
本当に申し訳ないことをしちゃったし、めめにこんな顔させてしまってる自分が情けない…。


「めめありがとう。いっぱい私の事想ってくれて、ほんとに感謝しかないよ。」


わたしは玄関でブーツを脱ぎ掛けのまま、めめを抱きしめていた。

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